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4気筒バイクの魅力とは?メリット・デメリットから他気筒との違いまで徹底解説

次のバイク選びで4気筒を検討しているけれど、「本当に自分に合っているのか」「つまらないという噂は本当なのか」と気になっていませんか。
4気筒エンジンは高回転域でのスムーズな加速と力強さが魅力ですが、一方で低速トルクの薄さや静かすぎるエンジン音に物足りなさを感じる声もあります。
そこで本記事では、4気筒エンジンの基本特性からメリット・デメリット、他の気筒との違いまで徹底解説していきます。
4気筒エンジンの今後についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
バイクの4気筒エンジンとは?
バイク選びをしていると耳にする4気筒エンジンは、大型バイクやスーパースポーツモデルに多く採用されています。
では、具体的に4気筒エンジンとはどのようなものなのでしょうか。
基本的な構造から、その魅力や注意すべき点まで、初心者にも分かりやすく解説していきます。
4気筒エンジンの特徴
4気筒エンジンとは、その名の通り、エンジン内部に「シリンダー」と呼ばれる筒が4つ備わっているエンジン形式のことです。
それぞれのシリンダー内でピストンが上下に往復運動し、その力をクランクシャフトという回転軸に伝えてタイヤを駆動させます。
4つのシリンダーが順番に、あるいは特定の組み合わせで爆発を繰り返すことで、振動が少なく、途切れることのない滑らかな回転を生み出すのが最大の特徴です。
4気筒エンジンの長所
4気筒エンジンの長所は以下のとおりです。
・高回転域でのパワフルな走り
・甲高いエキゾーストノート(排気音)
・振動が少なく滑らかな回転フィール
これらの長所は、特に高速道路での巡航やサーキット走行といった、高回転域を多用するシチュエーションで大きな満足感を与えてくれます。
4気筒エンジンの気になる点
魅力的な4気筒エンジンですが、その構造ゆえにいくつかの気になる点も存在します。
・部品点数が多くコストが高い
・重量とサイズの増加
・低回転域のトルクが細い傾向
・一般的に、気筒数が多いエンジンは燃費が悪化する傾向にある
これらの点は、購入費用や維持費、そして主な使用用途を考える上で考慮すべきポイントといえるでしょう。
シリンダーの配置によっても特性が異なる
同じ4気筒エンジンでも、シリンダーの並べ方によって特性が異なります。
バイクで採用される主なレイアウトは「並列4気筒」と「V型4気筒」です。
| 並列4気筒 | ・シリンダーを横一列に並べた形式 ・構造が比較的シンプルで軽量 ・エンジン幅は広くなるが、今日の技術では十分にスリムな車体も実現されている |
| V型4気筒 | ・シリンダーをV字型に配置した形式 ・並列4気筒に比べて重量が増すがエンジン幅をスリムにできる ・低重心化できて車体の運動性能を高めやすい |
4気筒エンジンと他気筒エンジンの違い
バイクのエンジンには4気筒以外にも、単気筒、2気筒、3気筒など、さまざまな種類の形式が存在します。
ここからは、4気筒エンジンと他気筒エンジンの違いを見ていきましょう。
単気筒エンジンの特徴と違い
単気筒エンジンは、1つのシリンダーでパワーを生み出すもっともシンプルな構造のエンジンです。
構造がシンプルなため、軽量・スリムで、部品点数が少なくメンテナンスコストを抑えやすいメリットがあります。
また、低回転域から力強いトルクを発生させるため、街中でのストップ&ゴーが得意です。
2気筒エンジンの特徴と違い
2気筒エンジンは、適度な鼓動感を持ちつつ単気筒よりもスムーズに高回転まで吹け上がるバランスの取れたエンジン形式です。
シリンダーの配置(並列、V型など)やクランクシャフトの角度によってさまざまなキャラクターを生み出せます。
4気筒エンジンと比較すると、より軽量・スリムで燃費性能に優れるモデルが多く、中低速トルクが豊かなため街中でも扱いやすいのが魅力です。
3気筒エンジンの特徴と違い
3気筒エンジンは、「2気筒エンジンのトルク感」と「4気筒エンジンの滑らかな回転フィール」を両立させたと評される、「いいとこ取り」のエンジン形式です。
4気筒エンジンに比べて軽量・コンパクトでありながら、低回転から高回転までムラなくパワーを発揮します。
4気筒のスムーズさに、2気筒のようなトルクの厚みを加えたような乗り味が魅力です。
4気筒エンジンがつまらない印象を受ける理由
4気筒エンジンに憧れるというライダーが見られる一方で、一部では「つまらない」「面白みに欠ける」といった声もあります。
4気筒エンジンの持つ特性が、見方によってはネガティブな印象につながってしまう理由を以下に挙げていきます。
スタート時のトルク不足
4気筒エンジンは、その構造上、高回転域で最大のパワーを発揮します。
反面、エンジンが回り始めるときは力が分散されるため、発進時や低速走行時におけるトルクが、単気筒や2気筒エンジンに比べて細いと感じられる傾向です。
信号待ちからのスタートでスロットルを開けた際に、期待したほどの力強さが感じられず、「もっさりしている」「反応が鈍い」という印象を抱くライダーもいます。
スタート時のトルク不足が、特に街乗りをメインとするライダーにとって「つまらない」と感じる一因になることがあります。
抑え気味なエンジン音
4気筒エンジンの特徴である「振動の少なさ」と「滑らかさ」は、エンジン音にも影響を与えます。
爆発の間隔が短くスムーズな上、振動も相殺されエンジン音は静かな傾向です。
単気筒や2気筒が持つ分かりやすい鼓動感や音の迫力が好きなライダーにとっては、この静かさが物足りなく感じられ、「個性が弱い」という印象につながることがあります。
高回転域までの平穏な加速感
4気筒エンジンの加速は、非常に滑らかで直線的(リニア)です。
スロットルを開けた分だけ、スムーズに速度が上昇していきます。
しかし、単気筒や2気筒エンジンが持つ、一発一発の爆発で「地面を蹴り出すような感覚」や、特定の回転域から急に力が盛り上がるような「ドラマチックな加速感」は希薄です。
刺激を求める一部のライダーにとって、高回転域までの平穏な加速感が「穏やかすぎて退屈」「加速感が平坦でつまらない」という評価につながっています。
4気筒エンジンの現状と今後の動向
一時期は減少傾向にあると言われた4気筒エンジンですが、近年その魅力が再評価され、新たな動きも見られています。
そこで、4気筒エンジンの現状と今後の展望について解説していきます。
4気筒エンジンは減少傾向にある
かつては400ccクラスにも多くの4気筒モデルが存在しましたが、近年は減少傾向にあります。
その理由は以下のようなものです。
・製造コストの上昇:部品点数が多く構造が複雑なため、製造コストが高くなる
・厳しい環境規制:排出ガス規制(ユーロ規制など)への対応が、気筒数の多いエンジンほど難しい
ニーズが少ないミドルクラスほど、4気筒モデルのラインナップは縮小しています。
今後は多様なモデルの登場に期待
4気筒エンジンは減少傾向にありますが、4気筒エンジンならではの官能的なフィーリングを求める声は根強く、その人気が再燃しています。
魅力的なニューモデルの登場が期待される、各メーカーの動きを以下にピックアップしてみました。
カワサキ

引用:公式サイト
近年の4気筒人気を再び牽引しているのがカワサキです。
250ccクラスに並列4気筒エンジンを搭載した「Ninja ZX-25R」は大きな話題を呼びました。
排気量を拡大した「Ninja ZX-4R」を2023年に発売し、今後はネイキッドモデルの登場も噂されています。
カワサキのミドル4気筒戦略からは目が離せないといえるでしょう。
ホンダ

引用:公式サイト
かつて「CB400 SUPER FOUR」という伝説的な400cc4気筒モデルを長年生産してきたホンダにも、復活の兆しが見られます。
2024年、ホンダは「CBR400R FOUR」という名称を商標出願しました。
これが何を意味するのか公式な発表はありませんが、ファンの間では「400ccクラスに4気筒スポーツモデルが復活するのではないか」という期待が最高潮に高まっています。
2025年以降の動向がもっとも注目されるメーカーのひとつです。
海外メーカー

引用:公式サイト
4気筒エンジンの新たな波は、日本だけでなく海外でも見られています。
中国の新興メーカー「KOVE(コーベ)」は、新規開発の並列4気筒エンジンを搭載した「450RR」を発表しました。
アジアメーカーの技術力向上により、今後も刺激的な4気筒モデルが登場する可能性があります。
まとめ
バイクの4気筒エンジンは、振動が少なくシルクのように滑らかな回転フィール、高回転域での伸びやかなパワー、そして官能的なエキゾーストノートを備えています。
「つまらない」という印象は、その滑らかさや安定した加速感が、刺激や鼓動感を求めるライダーの好みと合わないという一面的な評価にすぎません。
一時はコストや環境規制の問題から減少傾向にありましたが、カワサキの積極的なモデル展開やホンダ復活への期待など、4気筒エンジンは再び注目を集めつつあります。
バイク選びにおいて、エンジンの気筒数はそのバイクのキャラクターを決定づける大きな要素です。
自身のライディングスタイルや好みに照らし合わせ、最高の愛車を見つける参考にしてみてください。
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