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バイク専用のETCってどうなの?自分でも取り付けられる?
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バイク専用のETCってどうなの?自分でも取り付けられる?

いまや高速道路を利用する際に欠かせないETCですが、「車用のETC車載機でも利用に問題はないの?」「取り付け方は?自分でもできる?」「ETCを利用すると金額を抑えられるのは本当?」などと考えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、バイクのETC車載器の機能や種類と助成金、そして取り付け方について解説します。

バイクにETCを取り付ける必要はあるのか?

4輪車では当たり前になっているETCですが、バイクにも取り付ける必要はあるのかを解説します。

バイクのETC 3つのメリット

ETCはクルマでも便利ですが、結論から先に言うとバイクこそETCレーンを利用するメリットが高いといえます。

バイクではETCレーンは停車する必要がないことでストレスなくゲートを通過できます。

料金所で停車してグローブを外しお金を取り出したりお釣りと通行券を受け取ることは、クルマ以上にかなり面倒なのです。

またETCの割引を受けられるのもライダーにとってありがたく、近年増えているスマートETCゲートを利用できるのも見逃せません。

このように大きく分けて3つのメリットがあるバイクのETCについてくわしくご紹介しましょう。

料金所での煩わしさから解消される

バイクが高速道路料金所で支払うには、まずバイクを停め、ギアをニュートラルに入れます。

そしてグローブをはずしてジャケットやポーチなどから財布を取り出すのですが、落とさないようにしっかりとしまわれているのでこれが大変です。
支払ってからは再び収納するのでベテランのライダーでも手間を取ります。

もちろん、これらの作業をバイクに跨りながらするのです。
小銭を落としたりして後続車がいたらパニックに陥ることもあります。
したがって、多くのライダーは高速道路を使うことに抵抗を感じています。

しかしバイク用のETCを付ければ料金所で止まる必要もなく減速するだけでスムーズに通過でき、高速道路を利用してツーリングの行動範囲も広がります。

ETC割引でお得

現在、高速道路では、深夜割引や休日割引など走行料金の割引がありますが、これはETCレーンを通過できる車両(バイク含む)にしか適用されていません。
深夜割引を使うと長距離の場合かなり値段に差が出ます。

また、一番新しいバージョンのETC2.0をバイクに取り付けた場合、渋滞回避のためのルート変更に対応していることもメリットです。

途中で渋滞を迂回した場合、古いバージョンのETC1.0は迂回したルートの料金がかかりますが、2.0なら最安のルートを通ったときの料金で計算してくれるのです。

スマートETCゲートを利用できる

無人のためETC車しか乗り降りすることができないスマートインターを利用できるのも大きなメリットです。

スマートETCゲートは降りる人の少ない小さな場所に作られていることが多いですが、そこで降りたほうが目的地まで早いというライダーもいるでしょう。
また、ツーリングで利用するライダーにとってそのような自然豊かな場所が目的地ということも多いはずです。

深刻なのは都市部でも同じです。
首都高では2030年度には全ての料金所をETC専用にするとしていてすでに34箇所がETC専用となっています。

またNEXCO東日本、NEXCO中日本も同時期に、一部のICをETC専用とするなどETCを搭載しないと高速道路に入れない場所が増え続けています。

バイクにはバイク専用ETC車載器

4輪車のETC車載器とバイク専用ETC車載器は同じ部分もありますが、さまざまな点で違いがあることを説明します。

バイクにはバイク専用ETC車載器が必要

車載器についてはそれぞれバイク専用品を装着する必要があります。
車載器には「セットアップ」と呼ばれる車両情報を登録する作業が必要なのはクルマもバイクも同じです。

しかし、バイク用の車載器は、外気に触れることが多かったり防水性や防塵性、そして耐振動性もクルマ用よりも高い精度で求められるので高価になる場合が多くなります。

なお、ETCカードはバイクもクルマ共通で使用ができますが、クルマ用車載器は利用することはできません。
防水性・防塵性・耐振動性が不十分なため誤作動を引き起こす以外に、通信エラーによって危険性が高まります。

ETCシステム利用規程違反が続く場合には高速道路会社の「高速道路営業規則」に基づき、各種割引を行わない等の措置を行う場合もあるので、ルールに従ってETCの利用をお願いします。

ETCを利用するには個人情報の登録が必要

バイクでETCを利用するには、ETCをセットアップする際に各種規定類に承諾し個人情報を登録する必要があります。
これはクルマにはない設定です。

登録された個人情報は、安全に関する情報や緊急時にライダーが安全な場所に退避した際に円滑かつ適正に料金を支払えるため、高速道路会社から利用状況の確認を連絡するためです。

したがって、車載器を譲渡、売却、載せ替え、廃棄した場合や住所、氏名、車両番号等に変更があった場合は、速やかに二輪車ETC登録事務局に連絡し、手続きする必要があります。

バイクもETC車載器購入助成キャンペーンの対象に

ETC利用率はまだ100%ではないことから、ETCの普及目的のため「関西・中国・四国・九州エリアETC車載器購入助成キャンペーン2023」が行われました。

残念ながらこのキャンペーンは2023年(令和5年)7月24日(月)~2023年(令和5年)9月30日(土)の予定であり、この記事が読まれている時点では終了しているでしょう。

しかし、今後も同様のキャンペーンが行われる可能性もあるので今回のキャンペーンの内容をご紹介しておきます。

今回のキャンペーン対象者は期間中にキャンペーン取扱店舗にて申込みを行い、ETCまたはETC2.0車載器を新規に購入・セットアップ・取付を行った方限定で、最大10,000円/台を助成するキャンペーンです。

バイク(二輪車)も助成の対象となりましたが、新車購入時の車載器の購入・セットアップ・取付が対象となっています。

バイク用ETC車載器の価格や設置場所

各種バイク用ETC車載器の価格や設置場所、そしてETCレーンを通過する際の注意事項を解説します。

バイク用ETCの種類と設置場所

バイク用車載器は、車載器本体とアンテナ一体型もしくはアンテナ分離型の2タイプがあります。
アンテナ一体型バイクのハンドル部分に取り付け、アンテナ分離型はハンドル部分やカウルの内側にアンテナのみを取り付け、シート下に本体を取り付けます。

アンテナ一体型のメリットは、手元でETCカードの出し入れができることで、アンテナ分離型は、人目に触れにくい場所に装着できることです。

設置はバイクごとにハンドルやカウルの形状、そしてシート下スペースに違いがあるので購入した販売店やバイク用品専門店で確実に取り付けてもらうことをおススメします。

ETC車載器の価格

ETC搭載器の価格はアンテナ別型とアンテナ分離型で価格が異なり相場としては、アンテナ一体型が6,000円~20,000円前後、アンテナ分離型が8,000円~30,000円前後となっており、取付けの自由性が高いアンテナ別型のほうが、価格は高くなるケースが一般的です。
(2023年9月現在)

また、ETC取り付けにかかる費用の相場は、バイクによって異なりますが、 7,000円から20,000円前後となっています。
取付け工賃は、フルカウルバイクや配線の取り回しの関係で時間が必要なスクーターは料金が高めとなります。

ETC1.0と2.0のバージョンの違い

ETC2.0は追加機能を持たせた進化バージョンになり、従来のETC1.0では不可能だった、高速道路からの一時退出が可能なことや一部の高速道路では、通常のETC1.0よりも割引率が高い等の違いもあります。

高速道路からの一時退出では、インターチェンジ周辺の道の駅等の休憩施設への立ち寄りも可能になるなど、利便性と周辺地域の活性化にも繋がっています。

また、ETC2.0は全国の道路に設置されたITSスポットを通して集約される、渋滞回避等の経路情報を活用した新しいサービスも予定されたり、混雑状況に応じた料金の導入や料金割引の拡大も計画されています。

すでにETCを装備されているライダーに知っておいていただきたいのが「旧セキュリティ」のETC車載器は、2030年で使用不可になることです。

国土交通省が定めるETCについて、盗聴・改竄等の不正防止を目的に定められた情報安全確保の規格がETCの「セキュリティ規格」です。
そしてセキュリティ機能を向上させるために「新セキュリティ」が規定されました。

「旧セキュリティ」のETC車載器は、2030年を目途に使用不可となる予定ですが変更時期が早まる可能性もあります。
なお、車載器管理番号及び識別マーク等によりETC車載器の新旧が識別可能です。

ETCレーンを通過する際の注意事項

ETCレーンを通過する際は、開閉バーが開かない等のアクシデントが発生した際にも安全に退避できるように20km/h以下に減速します。
また、ゲートを通過する際は前走車と十分な車間距離を確保し、路面に表示された誘導線内を走行します。
誘導線外を通過すると通信エラーが生じたり、バーが開かないなどの事故がおこる可能性があります。

開閉バー未作動の大半は、カードの挿し忘れや不完全な挿入、そしてカードの期限切れなどが原因です。
また、カードを挿入したら車載器のインジケーターが緑色に点灯していることを確認し、走行中のカードの抜き差しは通信エラーの原因になりますのでやめましょう。

バイクのETC車載器は自分で取り付けられるのか?

バイクのETC車載器の取り付けを自分で行うリスクやセットアップについて解説します。

自分でETCを取り付ける場合のリスク

配線などの知識があれば自分でETCをバイクに取り付けることは可能です。
取り付けできれば業者に依頼する分の工賃を抑えることができます。

しかし、バイクのETCの取り付け基準は厳しいので、自分で取り付けるのはリスクがあります。
事故につながる可能性や配線のミスでETCが正常に作動しなくなることもあります。

また、ETCのセットアップだけ専門店でやってもらうのですが、ETC本体の取り付けや購入せずセットアップだけ引き受ける業者は少ないです。
ETC車載器の取り付けやセットアップは、登録店にすべて任せるのがよいでしょう。

バイク用ETC車載器のセットアップは二輪ETC登録店章のある店舗でしか行えない

バイク用ETC車載器のセットアップは、ETCの不正利用を防止するために暗号処理など高度なセキュリティ処理を実施します。
ETCの安全な利用を守るため、セットアップを行うのは、技術や信頼性についての厳しい審査をパスした登録店に限られています。
登録されていない店や個人では実施できません。

ETCのセットアップとは?

セットアップとは、車種区分やナンバー情報などの車両情報を暗号化して書き込み、安全な通信のための暗号情報を組み込む作業のことです。
セットアップすることで高速道路利用時等に課金する車両を正しく特定し、適切な通行料金を算定することができます。

なお、セットアップ後の車載器内の情報は暗号化されており安全な状態で保管されているので漏洩する心配はありません。
また、ナンバー情報などの車両情報が変更になった際にも車載器のセットアップ(有料)が必要となります。

セットアップをするには、車載器、車検証、車載器を取り付ける実車、本人確認できる運転免許証等が必要です。
また、車検証上の車両使用者以外の代理人がセットアップを申込む際には、二輪車ETC登録局へ個人情報を登録するため委任状が必要になります。

セットアップの料金

大手のバイクショップによるとセットアップ料金は車種を問わず一律税込み2750円となっていました。
ただし、ハーレー・その他輸入車全般は上記工賃表に一律2,200円(税込)が追加されるようです。

ETC車載機にはセットアップとバイクへの取り付けが必要です、ETC車載機本体単体での購入はできないようです。

このように、ETCは取り付けからセットアップまで専門店で行う方が安全で簡単です。多少の費用の節約よりも、安全第一を心がけましょう。

まとめ

車だけでなくバイクも当たり前になりつつあるETC、高速を走る機会が多いライダーなら付けておいたほうがメリットが大きいでしょう。便利なだけではなく、首都高などで入れなかったり、もよりのスマートICを利用できないなど、実用上の制限も増えてくるのでなおさらですね。何よりも余分な操作を減らすことで安全運転に徹する意味でもETCは有効ではないでしょうか。