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バイクの緑ナンバーとは?装着ルールや取得方法を解説
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バイクの緑ナンバーとは?装着ルールや取得方法を解説

バイク 緑ナンバー

街中で「緑ナンバー」のバイクを見かけたことはありませんか。

このナンバーは、特定の条件を満たした商用バイクにのみ使用されているナンバープレートです。

緑ナンバーは、バイク便や配達業を行うバイクに必要不可欠で、取得には条件と手続きがあります。

本記事では緑ナンバーの基礎知識から取得方法、メリット・デメリット、そして知らずに違反となってしまうケースについても詳しく解説します。

バイクの緑ナンバーとは?初心者にもわかる基礎知識

緑ナンバーは、運送業をはじめとする、事業目的で使用するバイクに必要なナンバープレートです。

排気量126cc以上のバイクで有償運送を行う場合に義務付けられており、白ナンバーとは用途や取得条件が異なります。

緑ナンバーについて、詳しく紹介します。

緑ナンバーの基本知識

緑ナンバーのバイクは、主に運送業に使用されるバイクです。

緑ナンバーは事業用バイクに取り付ける特別なナンバープレートで、商用利用されるバイクを識別するためのものです。

バイクは小回りが利き機動性も高いため、大都市での配達・運送で活躍しています。

近年ではウーバーイーツや出前館などの普及により、個人で配達を行うライダーも増加しています。

緑ナンバーの取得が必要なバイクの条件

排気量126cc以上のバイクで、有償で荷物を運ぶ場合には「緑ナンバー」の取得が必要です。

これは貨物軽自動車運送事業として認可を受けるために必要なもので、営業用バイクとして登録されます。

一方で排気量125cc以下の原付バイクには、現時点で緑ナンバーの装着義務はないため、個人事業主や副業などで原付を使ってデリバリーを行う場合は、白ナンバーのままで問題ないケースが多いです。

また、排気量126cc以上のバイクであっても、企業が自社の製品や物品を自家用として運ぶ場合(自家用運送)は、緑ナンバーではなく白ナンバーのままで運用可能です。

ただし、運賃を受け取る「有償運送」を行う場合は、たとえ企業であっても緑ナンバーが必要になります。

白ナンバーとの違い

バイクのナンバープレートは、用途(自家用か事業用か)や排気量によって色やデザインが異なります。
緑ナンバーは事業用(営業用)のバイクに付けられるもので、基本は緑地に白文字のデザインです。

  • 126cc〜250cc(軽二輪):緑地に白文字
  • 251cc以上(小型二輪):緑地に白文字+白枠

一方、白ナンバーは自家用車両に用いられます。

  • 50cc以下(原付)と126〜250cc(軽二輪):白地に黒文字
  • 251cc以上(小型二輪):白地に黒文字+緑枠付き(プレートもやや大きめ)

事業用のバイクに緑ナンバーを取得することで、業務目的で使用していることが明確になり、トラブル防止や信頼性向上につながります。

バイクで緑ナンバーを取得する方法

緑ナンバーの取得には必要書類を揃えて運輸支局で申請し、特定の条件を満たすことが求められます。

個人・法人問わず手続きは可能ですが、あらかじめ準備を整えておくことでスムーズに取得が可能です。

詳しい手順や必要書類を紹介します。

緑ナンバーの取得手順

緑ナンバーの取得手順は、以下の通りです。

  1. ナンバープレートと必要書類を持参し、地域を管轄する運輸支局の輸送窓口へ
  2. 担当窓口で申請書類の記入・提出を行う
  3. ナンバープレート代を支払い、既存のナンバープレートを返納
  4. 緑ナンバーが交付される
  5. 新しいナンバープレート(緑ナンバー)をバイクに取り付ける
  6. 自賠責・任意保険のナンバープレート番号を変更する手続きを行う

個人で取得する場合、個人事業主として開業していることが求められます。

また、法人の場合は会社や事務所の住所、個人事業主は自宅または事務所の住所が必要です。

取得のための要件として「商業活動が目的であること」や「車両が商業利用に適した安全基準を満たしていること」が求められます。

取得に必要な書類と費用

緑ナンバーを取得する際に「貨物軽自動車運送事業経営届出書」と「運賃料金設定届」が必要です。

この2つの書類は運輸支局の窓口でもらえるほか、ホームページからダウンロード・印刷もできます。

さらに、2つの書類を記入し提出する際には、追加で以下が必要です。

  • 現在の車検証(250cc以下は軽自動車届出済証)
  • 自賠責保険証明書
  • 旧ナンバープレート
  • 認印
  • 事業用自動車等連絡書(書類提出後に窓口で渡される)
  • 手数料

書類提出後、書類に不備がなければ当日中に緑ナンバーが交付されます。

事前に運輸支局で必要書類や手数料の確認をしておくとスムーズです。

緑ナンバー取得のメリットとデメリット

バイクで緑ナンバーを取得すると、さまざまなメリットが得られますが、取得や運用に手間や費用がかかるというデメリットも存在します。

副業やフリーランスで活用したい人は、メリットとデメリットをしっかり理解し、自身の働き方に合うかを見極めることが大切です。

メリットとデメリット、双方を詳しく紹介します。

緑ナンバーのメリット

緑ナンバーを取得することで、副業やフリーランスとしてバイクを活用する際に収益性と安定性が向上します。

事業用バイクとして法的に認められるため、緑ナンバーが条件となる案件への応募が可能となり、仕事の幅も広がるでしょう。

また、社会的な信用を得やすく、継続的な取引にもつながりやすいという利点があります。

税制面でも優遇があり、自動車税が自家用よりも数百~数千円安くなるほか、燃料費の減税対象になったり、バイクの減価償却による節税も見込めます。

長期的に見て、緑ナンバーの取得は業務上の信頼性と経済的メリットを得る有効な選択肢です。

緑ナンバーのデメリット

緑ナンバーの取得には手間や費用、運用上の制約といったデメリットがあります。

商業用途に特化するため、保険やメンテナンス、手続きの負担が大きくなるのです。

緑ナンバー取得後は、基本的にバイクを「事業専用」として使わなければならず、任意保険を「自家用」から「事業用」に切り替える必要があります。

事業用保険の保険料は、一般的に自家用よりも高くなることもデメリットです。

また、バイク乗り換え時には再度ナンバー取得と各種手続きが必要で、その間バイクに乗れない可能性があります。

緑ナンバーは事業収入の可能性を広げる一方で、維持・運用のコストや手間が増えるため、本格的に事業としてバイクを活用することが求められます。

緑ナンバーに関するルールや違法になるケース

バイクでの運送業務では、知らずに法律違反となってしまうケースがあります。

白ナンバーでの有償運送や、ナンバープレートの不適切な設置・改造は、重大な罰則の対象となります。

安全かつ合法に業務を行うためにはルールを正しく理解し、細かな点にも注意を払うことが重要です。

白ナンバーでの有償運送

緑ナンバーを取得せずに白ナンバーのままで有償運送を行うと、法律違反となる可能性があります。

これは「貨物自動車運送事業法」に基づく規定であり、無許可で運送業を営んだ場合、第70条違反として3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される恐れがあります。

ただし、排気量125cc以下のバイク(原付一種・二種)については、緑ナンバーの取得義務がないため、白ナンバーでも有償運送が可能です。

なお、業務委託契約などの形式で働く場合には、125cc以下のバイクでも「有償運送許可証」の提出を求められるケースがあるため、事前に確認しておきましょう。

ナンバープレートの設置箇所

ナンバープレートは、視認性を確保した正しい位置に設置することが求められます。

ナンバープレートがほかの運転者から見えにくい位置にあると、交通違反となり罰則の対象になる可能性があるためです。

ナンバーはバイクの後部中央に取り付けるのが基本であり、垂直またはわずかに下向きの角度で取り付けることで、ほかの車両からの視認性が高まります。

特に運送業の場合は荷物でナンバーが隠れないように、十分なスペースを確保して設置する必要があります。

安全かつ合法にバイクを使用するためには、ナンバーの正しい位置と角度を守って設置することが大切です。

ナンバープレートの不正改造

ナンバープレートの不正改造は、厳しく罰せられる重大な違反行為です。

ナンバープレートの偽造・変更は、道路運送車両法(第106条)により、懲役3年以下または100万円以下の罰金が科せられます。

また「ナンバープレートをカバーで被覆する」などの場合にも、違反点数が取られ反則金を科せられます。

商業バイクを安全・合法に運用するためには、ナンバーの正しい取り扱いと法令の厳守が不可欠です。

不正改造はせず、日ごろから整備に注意を払いましょう。

参照:e-Gov法令検索「道路運送車両法(第百六条)

まとめ

バイクの緑ナンバーは、事業用バイクに必要なナンバープレートです。

126cc以上の排気量のバイクに適用され、取得するには必要書類を準備し、運輸支局で手続きを行う必要があります。

取得のメリットは税制優遇や収益の幅が広がる点であり、デメリットは手続きの手間や費用、保険の切り替えが必要なことです。

法律違反になることを防ぐためにも、ルールを理解し、適切な運用をすることが大切です。