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バイクの牽引は違法?法律に準拠したやり方をパターン別に解説
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バイクの牽引は違法?法律に準拠したやり方をパターン別に解説

バイク 牽引

「バイクでバイクを牽引したい」「リヤカーを牽引して荷物を運びたい」と考えている方も多いでしょう。

本記事ではバイクの牽引方法やルールを詳しく解説し、さらにリヤカーやキャンピングトレーラーの牽引についても紹介していきます。

正しい知識を身につけて、安全に牽引しましょう。

バイクの牽引は違法?

結論として、車やバイクで牽引すること自体は違法ではありません。

バイクが故障してしまい、どうしても牽引が必要な状況になった場合でも、特定の条件を満たせば合法的に行うことが可能です。

バイク同士の牽引だけでなく、リヤカーを接続して走行することも認められています。

ただし、都道府県ごとに牽引の条件が異なる場合があるため、事前にルールを確認することが重要です。

違反とならないように正しい条件を把握したうえで、安全に牽引を行いましょう。

イクでバイクを牽引する場合のルールや注意点

まずは、バイクでバイクを牽引する場合のルールを解説していきます。

バイクを牽引する際の条件

バイク同士で牽引を行う場合は、以下の条件をすべて満たす必要があります。

  • 牽引するバイクと牽引されるバイクの距離を5m以内にする
  • 丈夫なロープで確実につなぐ
  • ロープに0.3㎡以上の白い布をつける
  • 牽引するバイクが故障車であること
  • 故障車を運転できる免許を所有している人が乗車して操作すること

バイクを牽引する際は丈夫なロープを使用し、前後の中心やフレームなど頑丈な部分に「もやい結び」で確実に結びます。

なお、バイクを左右どちらかに偏って結ぶとバランスを崩しやすくなるため、車体の中心で結ぶことが重要です。

牽引時は発進・加速・減速でロープが張ったり緩んだりするため、適切な結び方と位置を選び、巻き込み事故を防ぐ工夫が必要です。

なお、牽引には高度なテクニックが必要なため、可能な限りロードサービスを利用しましょう。

牽引中の速度

125cc以下のバイクで牽引するときの法定速度は、時速25kmです。

上記以外のバイクで牽引する場合も、時速30kmに制限されるので注意しましょう。

制限速度が50kmの道路を走行する場合でも、牽引時の制限速度を守る必要があります。

なお、高速道路の最低速度は時速50kmのため、高速道路でのバイクの牽引は認められていません。

牽引できる台数

大型や中型のバイクで一度に牽引できるバイクの台数は、1台までです。

原付バイクで牽引できるバイクの台数は都道府県によって異なるため、住んでいる地域の道路交通規則を確認しておきましょう。

牽引する場合の注意点

バイクを牽引する場合の注意点は、次のとおりです。

  • 急ブレーキ・急ハンドル・急停止をしない
  • ロープがたるんだ状態で発進しない
  • 車線変更時や右左折時は手信号を使う
  • カーブではできるだけ大きく曲がる

ルールを守らずにバイクを牽引すると、違反点数や反則金などの罰則が科せられます。

反則金は二輪車が6,000円、原付バイクは3,000円で、違反点数は車両の種類に限らず1点となります。

違反とならないよう、牽引できる条件をしっかりと確認しましょう。

バイクでリヤカー(トレーラー)を牽引する場合のルール

ここでは、バイクでリヤカーを牽引するメリットや方法、注意点について解説していきます。

バイクでリヤカーを牽引する方法

バイクでリヤカーを牽引する際は、安全な走行のために適切な準備が欠かせません。

まず、バイクとリヤカーを接続するためのヒッチやフックを用意し、しっかり固定できるかを確認します。

接続部分が緩んでいると走行中に外れる危険があるため、安全ピンやロックを追加で使用するとより安心です。

また、リヤカーに専用のライトや反射板を取り付けることで、夜間や悪天候時の視認性を向上させ、安全性を高められます。

最後にバイクとリヤカーの接続部分を念入りにチェックし、照明装置が正常に機能しているかも確認しましょう。

バイクでリヤカーを牽引するメリット

バイクによるリヤカーの牽引には、次のようなメリットがあります。

  • 積載量を増やせる
  • 環境に配慮できる
  • バイクの維持費が抑えられる

バイクにリヤカーを接続する最大のメリットは、積載可能な荷物が増えることです。

積載量の上限は都道府県ごとに異なりますが、たとえば東京都では原付バイクのリヤカーに最大120kgまで荷物を積載可能とされています。

排気量の少ないバイクでも多くの荷物を運べるため燃費が良く、環境にも優しい移動手段として活用できるでしょう。

さらに、リヤカーを使用することでガソリン代や維持費を抑えられるため、コスト面でもメリットがあります。

特に長距離の移動やキャンプツーリングでは、必要な荷物を無理なく運べるため、利便性が向上するでしょう。

バイクでリヤカーを牽引する場合の注意点

バイクにリヤカーを牽引する際は、排気量によって軽車両扱いとトレーラー扱いに分かれ、それぞれ異なる規制が適用されます。

125cc以上のバイクにリヤカーを接続する場合はトレーラー扱いとなり、下記の条件を満たさなければいけません。

  • ナンバー登録と自賠責保険への加入が必須
  • 自動車税・自動車重量税が発生
  • 250ccを超えるバイクで牽引する場合は車検が必要
  • 幅1.48m・長さ3.4m・高さ2m・最大積載量350kgを超える場合は車検が必要
  • 灯火類の装着が必須
  • 総重量750kg以下なら牽引免許は不要
  • バイクとリヤカーの重量によってはブレーキが必要の場合も

これらの条件を理解し、法規制を遵守したうえで安全に牽引することが重要です。

なお、原付バイクは軽車両扱いとなりますが、詳しくは後述しています。

バイクでキャンピングトレーラーを牽引する場合のルール

続いては、バイクでキャンピングトレーラーを牽引する方法を解説していきます。

キャンピングトレーラーを牽引する方法

軽量で小型のキャンピングトレーラーであれば、バイクで牽引することも可能です。

キャンピングトレーラーは、キャンピングカーから運転席をなくしたタイプの車両で、ベッドやキッチンが備わったモデルなら、手軽にアウトドアを楽しむことができます。

なお、総重量が750kg以下であれば牽引免許は不要です。

ただし、ナンバー登録や自賠責保険の加入が必要な場合があるため、牽引する際は事前に必要な手続きを確認しておきましょう。

キャンピングトレーラーを牽引するメリット

バイクでキャンピングトレーラーを牽引するメリットは、次のとおりです。

  • トレーラー内で休憩できる
  • バイクでアウトドアが楽しめる

キャンピングトレーラーがあれば、長距離運転に疲れたときでも自由に休憩が取れます。

キッチンや収納もあるので、バイクで手軽にキャンプを楽しめるでしょう。

キャンピングトレーラーを牽引する際の注意点

キャンピングトレーラーの総重量によっては、バイクでの牽引が難しい場合があります。

特に重量が重いモデルはバイクでは牽引できず、十分な馬力と安定性のある自動車が必要です。

バイクで牽引を検討する際はトレーラーの重量を確認し、対応可能かどうかを事前にチェックしましょう。

また、キャンピングトレーラーを保管するスペースの確保も重要です。

戸建て住宅であれば自宅の駐車場に停められる場合もありますが、アパートやマンションに住んでいる方は、専用の駐車場を契約する必要があるかもしれません。

牽引する前に、駐車スペースについても考慮しておくことが大切です。

原付バイクでも牽引できる?

最後に、原付バイクでリヤカーを牽引する方法と注意点を解説します。

原付バイクでリヤカーを牽引する方法

原付バイクでもリヤカーの牽引は可能ですが、下記の条件を満たす必要があります。

  • 大きさ:長さ4m・幅2m・高さ3m以内
  • 最高速度:時速25km(標識でこれ以下の制限がある場合はその速度)
  • 積載量:都道府県で異なる
  • 灯火がリヤカーに遮られると保安基準に適合しない
  • 原付のブレーキ性能が基準を満たせば、リヤカーのブレーキは省略可
  • リヤカーの自賠責保険・任意保険は原付のものと一体

上記をしっかりと確認しておきましょう。

原付バイクでリヤカーを牽引する場合の注意点

原付でリヤカーを牽引する場合も、バイクと同様に切れやすいロープで接続することは禁止されています。

専用の器具を使って、確実に固定することが必要です。

また、都道府県によって条例が異なる場合があるため、お住まいのルールを確認しましょう。

まとめ

本記事では、バイクを牽引するときのルールや注意点について解説しました。

バイクをバイクで牽引できるのは、やむを得ない事情がある場合のみで、ルールを守ったうえで行う必要があります。

バイクを牽引するのは難易度が高いので、基本的にはロードサービスを利用することをおすすめします。

また速度や積載量を守れば、バイクでリヤカーやキャンピングトレーラーを牽引することも可能です。

ただし、都道府県によってルールが異なる場合もあるため、事前に確認してから牽引を行いましょう。