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バイクのギア抜けの症状や原因とは?対処法や修理費用についても紹介
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バイクのギア抜けの症状や原因とは?対処法や修理費用についても紹介

バイクギア

バイクを愛用していると、ギアが勝手に抜けてしまう「ギア抜け」の問題に直面することがあります。

走行中にこのような症状が現れると、不安や危険を感じるのではないでしょうか。
この記事では、ギア抜けの症状やその原因、さらに具体的な対処法や修理費用について詳しく解説していきます。

トラブルを未然に防ぎ、安全にバイクの運転を続けるためにもぜひ最後までご覧ください。

バイクのギア抜けとはどんな症状?

バイクのギア抜けとは、ギアを変更する際に、シフトが完全に入らずにニュートラル状態のままでエンジンが回転し続ける現象です。

バイクのギアは、一般的に次のようなシフト配置がされています。

1速

ニュートラル

2速

3速

4速

5速

6速

実は、ニュートラルは1速と2速の間だけではなく、そのほかのシフトの間にも存在しています。

2速→3速、5速→6速などにシフトチェンジする際、通常はスムーズにギアが入りますが、いくつかの原因によりニュートラルに入ってしまい、ギア抜けが起こります。

ギア抜けは、頻繁に発生しなければ問題ありませんが、何度も発生すると症状が悪化していき、急減速や急発進などの症状が起こり、重大な事故に発展する可能性があります。

バイクのギア抜けが起こる2つの原因

バイクのギア抜けが起こる原因は、操作のミスとパーツの2つがあります。

以下で詳しく解説していきます。

【原因①】ギアチェンジする際の操作ミス

1つ目の原因として、ギアチェンジする際の操作ミスが挙げられます。

バイク操作に慣れてきた方に起きやすいのですが、スムーズにギアチェンジしようとして、ギアが入る前にクラッチを繋いでしまうことがあります。

また、シフトの上げ下げも中途半端になっていることが多いため、ギアが正しく入らず、ギア抜けが発生してしまいます。

【原因②】ギア周りのパーツの劣化・摩耗・破損

2つ目の原因として、ギア周りのパーツの劣化や摩擦、破損が挙げられます。

操作をしっかり行っても、ギア抜けが起こってしまう場合には、ギア周りのパーツを点検してみましょう。
ギア周りのパーツには、以下のものがあります。

シフトフォーク

シフトフォークとは、トランスミッション内でギアを切り替える際に使われるパーツです。
摩擦が起こることで、ギア抜けが発生しやすくなります。

ギア溝

ギア溝とは、ギア同士が噛み合う際に使われる溝で、ギアの動きや位置決めに関わるパーツです。

ギアドッグ・ドッグ穴

ギアドッグとドッグ穴は、ギア同士を結合するための爪と、それが噛み合う穴のことで、ギアの選択と固定に役立つパーツです。

摩擦などでお互いが噛み合わなくなると、ギア抜けが発生しやすくなります。

シフトドラム溝

シフトドラム溝とは、シフトフォークを動かしギアを切り替える役割を果たすパーツです。

オイル不足で摩擦が起こり、ギア抜けが発生します。

シフトアームスプリング

シフトアームスプリングとは、シフトアームを元の位置に戻すためのバネで、シフトチェンジの動作をスムーズにするパーツです。

折れたりへたったりすると、ギア抜けが発生します。

シフトフォークガイドピン

シフトフォークガイドピンとは、シフトフォークの動きを制御するためのピンで、シフトドラムの溝に沿ってフォークを動かすパーツです。

摩擦で動きが悪くなると、ギア抜けが発生します。

ドライブシャフト・アウトプットシャフト・ギアスプライン

ドライブシャフトとアウトプットシャフトは、エンジンの力をタイヤに伝えるシャフトです。
また、ギアスプラインは、ギアを固定するためのパーツです。

これらが摩擦すると、ギア抜けが発生します。

エンジンオイル

エンジンオイルは、エンジン内部の潤滑や冷却、摩耗防止を目的とするオイルです。

こちらは、パーツではありませんが、ギア抜けに大きく関係しています。

ギア抜けが発生した際の対処法と予防策

先述したとおり、ギア抜けは頻発するようでなければ問題ありませんが、度々起こる場合は適切に対処する必要があります。

ここでは、ギア抜けが発生した際の対処法と予防策を紹介していきます。

ギア抜けが発生した際の対処法

前述した通り、ギア抜けが発生する原因は、操作ミスとパーツの破損などです。

そのため、ギア抜けが発生した際は自分の操作にミスがなかったかを確認し、

それでも頻繁に起こる場合はパーツの破損を疑いましょう。

以下で対処法と予防策について詳しく解説していきます。

ギアチェンジをやり直す

ギアチェンジのやり直し方は、以下のとおりです。

1.クラッチを切る(左レバーを握る)
2.シフトを1番下までダウンさせる
3.クラッチを繋ぐ(左レバーを離す)
4.再びクラッチをきる(左レバーを握る)
5.再びシフトアップする

上記の流れで行えば、ギアチェンジが上手く行えるようになるでしょう。
また、次にギアチェンジする際は、確実にギアが変わるように丁寧に行うことが大切です。

なお、ギア抜けが発生すると、エンジンを回しても前進しないため、一度落ち着いて状況を確認し、周囲に迷惑をかけないよう注意しましょう。

パーツが原因の場合は修理する

ギアチェンジをやり直してもギア抜けが発生する場合は、パーツが破損していないか確認しましょう。

ただし、パーツといっても、どの部分に問題があるかは目で見て判断することは困難です。
必要によっては、大掛かりな作業が必要になることもあるため、すぐに業者へ修理依頼しましょう。

ギア抜けの予防策

ギア抜けを発生させないためには、いくつかの予防策があります。
具体的な予防策をご紹介していきます。

クラッチ操作を丁寧に行う

操作ミスのよるギア抜けは、クラッチ操作を丁寧に行うことで予防できます。

クラッチ操作は、素早く丁寧に行うことが大切です。
操作が遅すぎたり勢いよく切り替えたりするのは、ギア抜けの要因になりかねません。

また、シフトは「カチャン」と確実に切り替えるようにしましょう。
特に新車の場合は、パーツが馴染んでいないことがあるため、より慎重に操作する必要があります。
慣れるまでは、しっかりとクラッチを握り、シフトレバーを確実に押し込んでください。

自分の体型に合ったシフトペダルの高さに調節する

シフトペダルの高さが、自分の体に合っていないことは良くあることです。
高さが合っていないと、シフトをアップダウンさせたときに、しっかり入り切らない可能性があります。

シフトペダルは位置を上下に変更できますので、自分の体型にあった高さへしっかり合わせておきましょう。
なお、位置の変更は、バイクショップやディーラーで購入した際に行ってもらえます。

バイクショップやディーラー以外で購入した際は、ショップへ持ち込み、変更してもらいましょう。

日々のオイル交換をしっかり行う

エンジンオイルは、パーツ同士の潤滑剤として必ず必要となるものです。

オイルの劣化や粘度が落ちることで、ギア抜けが発生する可能性は十分にありますので、日々のオイル交換はしっかりと行いましょう。

バイクのギア抜けを自分で修理することはできる?費用も紹介

バイクのギア抜けが起こった場合、自分で修理できるかや、修理費用について考える方も多いと思います。

ここでは、バイクのギア抜けを自分で修理できるのか、また修理費用についても紹介していきます。

パーツが原因のギア抜けは自分で修理できない

バイクがギア抜けする原因は、クラッチ操作だけでなく、ギア周りの部品の摩耗でも発生します。
そのため、自分で修理するのは困難な場合が多いです。

トラブルが起きた場合は、バイクショップでプロに修理を依頼するのが安全で確実でしょう。

バイクのギア抜けの修理交換にかかる費用

バイクのギア抜けは、さまざまなパーツが原因で発生するため、修理にかかる費用も交換が必要なパーツの数や種類によって大きく異なります。

また、ギア周りのパーツは複雑なものが多く手間のかかる工程となりますので、修理交換する際の工賃も高くなる場合が多いです。

修理費用の目安としては、数万円から10万円以上かかる場合があることを念頭に置いておきましょう。
修理交換の費用をなるべく抑えたい方は、日々のメンテナンスを怠らないようにすることが大切です。

新車の場合はメーカー保証で修理するのがおすすめ

ここまで、ギア抜けの対処法や予防策を紹介してきましたが、それでもギア抜けは発生する可能性があります。
また、パーツが原因でギア抜けが起こった場合の修理費用は、高くなる傾向です。

そうならないためにも、日々のメンテナンスはもちろん、メーカー保証や保険にしっかり入っておくことをおすすめします。

特に新車にはメーカー保証が付きますので、保証が切れる前に修理を依頼しましょう。

中古車の場合は、店舗によって1年保証が付く場合があります。
こちらもバイクの状態が悪いとわかった時点で、すぐに修理を依頼しましょう。

まとめ

本記事では、バイクのギア抜けの症状や原因に加えて、対処法や修理費用についても紹介していきました。

ギア抜けの発生は、快適かつ安全な走行をするために、早めの対処が必要です。
原因としては、ドライバーの操作ミスやパーツの摩耗や消耗が考えられますが、適切なメンテナンスや修理を行うことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

もしギア抜けが頻発する場合は、無理をせずバイクショップで点検・修理を依頼することが大切です。
修理費用は修理箇所やバイクの状態によって異なりますが、およそ10万円はかかることを覚えておきましょう。

定期的なメンテナンスを心がけ、快適なツーリングを楽しんでください。