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ハーレーダビッドソンのツインカムを徹底解説!おすすめモデルも紹介
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ハーレーダビッドソンのツインカムを徹底解説!おすすめモデルも紹介

ハーレーダビッドソンツインカム

1999年に登場したハーレーダビッドソンのツインカムエンジンは、大排気量モデルの進化をリードする重要なエンジンです。

パワフルな走りが大きな特徴で、多くのライダーを魅了してきました。

しかし「ツインカムの特徴を詳しく知りたい」「どのモデルが自分に合っているのか分からない」と悩む方も多いでしょう。

本記事では、ツインカムエンジンの魅力やおすすめモデルを徹底解説します。

ツインカムが気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。

ハーレーダビッドソンのツインカムとは?

ハーレーダビッドソンのツインカムエンジンは、2つのカムシャフトを搭載したハーレーの大容量エンジンです。

1999年に初めて登場し、ハーレーの大容量エンジンの先駆けとなりました。

ここでは、ツインカムエンジンについて詳しく見ていきましょう。

ハーレー大排気量化をけん引した最高性能の空冷Vツインエンジン

アメリカでの速度規制は約90km/hでしたが、1990年代に入ってから速度規制が緩和され、100〜120km/hまで速度が出せるようになりました。

そこで、誕生したのが1,450ccを搭載した「ツインカム88」です。

ツインカム88の誕生は、その後のハーレーの大排気量化をけん引していく存在となるでしょう。

ツインカムの名前の由来

ツインカムの名前の由来は、今まで1つしか取り付けられていなかったカムが、2つになったからだといわれています。

なお、初代に登場した「ツインカム88」の88は、排気量を表す「88キュービックインチ」が由来です。

登場した当時は、中央が膨らんでいる形状から「ファットヘッド」という名前が付けられました。

しかし、名前が広がらないことから、ツインカムとして定着しました。

カムを2つにした理由

カムを2つにした理由は、大排気量エンジンにするための軽量化です。

カムとは正式には「カムシャフト」と呼ばれ、エンジンのバルブを開閉するためのパーツを指します。

当時、ワンカム方式で排気量を上げることが難しく、大排気量エンジンを作ると、ハーレーに似合わないサイズのエンジンになってしまいます。

そこでカムシャフトを2つにすることで、軽量化と大排気量化を実現することにしました。

そして、高速回転になっても正確にバルブの開閉ができるよう、前後のシリンダーにそれぞれ専用のカムシャフトを配置し、チェーンで個別に駆動させる構造のツインカムが誕生したのです。

過去モデルより向上したポイント

ハーレーのツインカムは、過去モデルより大幅に向上しています。

具体的には、1つ前のモデルより上限回転数が5,000回転から5,500回転へとアップしました。

また、排気量も110cc程度大きくなり、加えてトルクと最高速度の向上にも成功しています。

歴代ツインカムエンジンの種類

ツインカムには名前の次に数字が記載されており、4つのモデルが発売されています。

なぜなら、ハーレーのエンジンのなかで最も種類が多く、種類が変わるたびにエンジンの性能もアップしているからです。

ここでは、それぞれのツインカムエンジンの特徴を紹介します。

ツインカム88(1450cc)

ツインカム88エンジンは、エボリューションエンジンの後継として登場し、従来の1本カム方式から2本カムへと大きな変革を遂げました。

このエンジンの排気量は1,450ccで、エボリューションの1,340ccよりもパワーアップしています。

また、ボアの拡大とストロークの短縮により高回転化を実現し、高速走行時の性能が向上しました。

【搭載モデル】

  • 1999~2006 ダイナファミリー
  • 2000~2006 ソフテイルファミリー
  • 1999~2006 ツーリングファミリー

ツインカム96(1584cc)

ツインカム96エンジンは、1,450ccから1,584ccへ排気量が増加し、トルクが向上したエンジンです。

燃料供給方式も、全モデルでキャブレターからインジェクションに統一され、環境性能が向上しています。

また、ミッションは6速にアップグレードされ、より快適な高速走行が可能となりました。

さらに、ストロークを長くすることで低回転域での粘り強さを強調し、ハーレーらしい乗り味を感じられます。

【搭載モデル】

  • 2007~2016 ダイナファミリー
  • 2007~2015 ソフテイルファミリー
  • 2007~2011 ツーリングファミリー

ツインカム103(1689cc)

ツインカム103エンジンは、排気量を1,689cc(103キュービックインチ)に拡大し、より力強い走行性能を実現しました。

また、2014年には水冷機能を備えた「ツインクールド」バージョンが登場し、ラジエーターによるシリンダーヘッドの冷却を行う、革新的な技術が導入されています。

また、燃費向上や排気効率の改善にも注力され、総合的な性能が進化しています。

【搭載モデル】

  • 2017 ダイナファミリー
  • 2016~2017 ソフテイルファミリー
  • 2010~2016 ツーリングファミリー

ツインカム110(1801cc)

ツインカム110エンジンは、ハーレー最大級の排気量1,801cc(110キュービックインチ)を誇るエンジンで、特別なモデルにのみ搭載されています。

このエンジンは、吸気効率の高いエアクリーナーを採用し、圧倒的なパワーを実現します。

とくにCVO(カスタムビークルオペレーション)やSシリーズといった限定モデルに使用され、シリンダーヘッド部分には110ciのプレートが特徴的です。

【搭載モデル】

  • 2011~2017 CVOファミリー
  • 2016~2017 Sシリーズ

ツインカムエンジン搭載のハーレーに乗るメリット・デメリット

ツインカムエンジンを搭載するハーレーのバイクは、大排気量というメリットがある反面、デメリットもあります。

ここでは、ツインカムエンジン搭載のハーレーに乗るメリット・デメリットを紹介します。

メリット

ツインカムエンジンのメリットは、ここまでお伝えしたとおり、大排気量であることです。

大排気量エンジンを搭載するバイクは、圧倒的にパワーが増え、加速力もアップします。

通常のバイクを運転するより、スムーズな走行ができるので、気持ち良さも増すでしょう。

デメリット

一方、デメリットは耐久性が低いことと、修理に要する時間や費用がかかる傾向にあることです。

ツインカムエンジンは、シングルカムエンジンに比べてパーツが多いため、部品の取り寄せや交換にかかる工賃が高くなる傾向にあります。

また、排気音や振動が増えることもデメリットの1つです。

排気量が大きくなると排気音や振動も比例して大きくなるため、慣れていない方は不快に感じるでしょう。

ツインカムエンジンが搭載されている3つのモデル

ツインカムエンジンが搭載されているモデルは、主に3つのカテゴリーに分けられます。

それぞれ特徴を紹介していきます。

ツーリングファミリー

ツーリングファミリーは、長距離走行に特化したフラッグシップモデルを揃えた、最上級カテゴリーです。

サドルケースやリアケース、大型フェアリングなど、快適なツーリングをサポートする装備が充実しており、アメリカ大陸横断を目指したデザインが特徴です。

とくに「ウルトラ」シリーズなどのモデルは、オートクルーズやオーディオシステムも搭載し、ラグジュアリーなロングライドを実現します。

重量が300kgを超えるモデルもあり、取り回しには慣れが必要でしょう。

ソフテイルファミリー

ソフテイルファミリーは、クラシカルなハードテイルフレームのスタイルを再現しながら、快適な乗り心地を実現する、独自のサスペンション構造を持つシリーズです。

リアショックをフレーム下に隠し、外観はリジッドフレームに似せつつ、快適な走行を実現します。

1984年にエボリューションエンジンと共に登場し、往年のハーレーの雰囲気を現代に蘇らせたモデルが特徴です。

クラシカルなデザインと優れた性能が、多くのライダーから支持されています。

ダイナファミリー

ダイナファミリーは、ビッグツインエンジンのパワーとスポーツスターのスポーティな走行性能を組み合わせたモデルとして、1970年代に誕生しました。

ツインショック型フレームを採用しているため、スポーツスターのフットワークに加え、パワフルなツインカムエンジンが搭載されているのが特徴です。

これにより、スポーティな走りを楽しめます。

ダイナファミリーは、現在ソフテイルファミリーに統合されましたが、ウィリーGの創造力により生まれた名車は、今も多くのファンに愛されています。

ツインカムを搭載したおすすめハーレーダビッドソン5選

ここからは、ツインカムを搭載した、おすすめのハーレーダビッドソンを5選紹介します。

ローライダーS

ローライダーS

引用:公式サイト

ローライダーSは、クラブスタイルを代表するモデルで、2016年にダイナファミリーとして登場しました。

特徴的なブラックアウトされた外観に、ツインカム110エンジン(1,801cc)を搭載し、強力なパフォーマンスを誇ります。

スポーティなサスペンションやドラッグバーを装備し、アグレッシブな走行性能を持つ一方で、スタイリングもローライダーの伝統を受け継いでいます。

2022年にはソフテイルフレームで復活し、ミルウォーキーエイト117エンジンが搭載されさらなる進化を遂げました。

ソフテイルスリムS

ソフテイルスリムS

引用:公式サイト

ソフテイルスリムSは、排気量1,801ccのツインカム110Bエンジンを搭載した、高性能モデルです。

このバイクは、スリムシリーズの上位グレードとして位置づけられ、優れたライディングパフォーマンスが実現しています。

とくに、ハイウェイやワインディングロードでの安定した走行感は印象的で、パワーを巧みに操ることが可能です。

スタイリングはソフテイルスリムを継承しつつ、軽快さとスポーティさを兼ね備えています。

市場では流通量が少ないため、出会えた際は要注目の一台です。

ファットボブ

ファットボブ

引用:公式サイト

ファットボブは、ダイナファミリーのなかでも、特異な存在感を放つモデルです。

特徴的な横2灯のヘッドライトや、前後16インチのファットタイヤ、真一文字のドラッグバーなど、従来のハーレーとは異なるスタイリングが目を引きます。

そのデザインが持つ重量感は、スポーティなライディング性能を実現し、とくにハイウェイ走行やワインディングでの安定性が際立っています。

また、ツインカム96エンジンを搭載し、力強い加速と心地よいエキゾーストサウンドを楽しむことが可能です。

個性的な見た目と高いパフォーマンスを両立させたファットボブは、ハーレー初心者からの支持も集める魅力的な一台です。

ストリートグライド

ストリートグライド

引用:公式サイト

ストリートグライドは、街乗りを楽しむために設計されたメガツアラーです。

特徴的なバッドウイングフェアリングは、コンパクトなシルエットを持ちながらも、優れた風防効果を発揮します。

さらに、フロントは19インチ、リアは18インチの大径ホイールを装備し、軽快なハンドリングを実現しました。

クロスボーンズ

クロスボーンズはスプリンガーフォークを採用したモデルです。

このデザインはヴィンテージバイクのスタイルを現代に再現しており、古き良きハーレーの魅力を体現しています。

前後16インチのスポークホイールに極太タイヤを組み合わせ、エイプハンガーが装備されています。

これにより、独特の乗り心地とスタイルを実現しました。

また、エンジンにはツインカム96Bを備え、振動を抑えた快適な走行を可能としています。

まとめ

本記事は、ハーレーダビッドソンのツインカムを徹底解説し、おすすめモデルも紹介しました。

ツインカムエンジンは、ハーレー大排気量化をけん引したといわれるエンジンです。

その特徴は、圧倒的なパワーと加速力があるところで、街乗りから長距離ライディングまで、爽快な走りが可能です。

これからツインカムエンジン搭載のハーレーを手に入れようと考えている方は、ぜひ本記事を参考にして、自分にぴったりのモデルを見つけてください。