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バイクのサスペンションとは?役割や用語、タイプを徹底解説
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バイクのサスペンションとは?役割や用語、タイプを徹底解説

バイク サスペンション (1)

「バイクは好きだけど、部品についてはそれほど詳しくないため勉強したい!」
「サスペンションのカスタムを考えているけど、詳しくは知らない」
といった方もいるのではないでしょうか。

サスペンションは、ただ見た目が左右されるだけのパーツではありません。
バイクの走行やライダーにかかる体の負担に大きく影響します。

本記事では、役割や用語、タイプを解説するほか、調整方法も解説していきますので、参考にしてください。

サスペンションとは?

サスペンションとはどのような部品で、どのような役割があるのかを解説していきます。
加えて、基礎用語や構造も解説していますので、しっかり学びましょう。

サスペンションの役割

車体とタイヤを繋いでいる部品です。

走行中の路面からの衝撃や振動を吸収し、身体への負担を軽減するのが役割となっています。
また、衝撃や振動を抑制することで、バイクの運動性能を高める役割もあります。

サスペンションは、フロントとリアの2箇所に使われており、それぞれ「フロントフォーク(フロントサス)」と「リアショックアブソーバー(リアサス)」と呼ばれています。

サスペンションに関する用語

サスペンションに関する基礎用語とその意味を解説していきます。

プリロード

プリロードは、初めからスプリングにかけている圧力のことです。
ライダーに合わせて圧力の調整ができます。

伸び側

伸び側は、衝撃などで一度縮んだスプリングが再度伸びようとする働きのことです。

スポーツタイプのバイクは、基本的に伸び側を少なくするためのコントロール機能がついています。

圧側

圧側は、別名「コンプレッション」と呼ばれています。

再度伸びようとする伸び側と反対の性質を指しており、沈みこむ働きのことです。
スポーツタイプのバイクは、基本的に圧側を少なくするためのコントロール機能がついています。

サスペンションとダンパーの構造

次に、構造、ダンパーが欠かせない理由について解説していきます。

サスペンションの構造

サスペンションは、以下で構成されています。

・ピストン
・積層シム
・ショックアブソーバー
・スプリング
・ガス室
・ダンパー

これらが一つでもかけるとサスペンションは役を果たせず、乗り心地の悪いバイクになります。

ダンパーがサスペンションに必要な理由

もし、バネだけで作られている場合、衝撃や振動を吸収したバネは大きく伸び縮みしてしまいます。

その結果、車体が大きく上下に揺れることになるため、オイルで満たされているダンパーが必要なのです。

バネの性質をうまく取り入れつつ悪い方向に動く性質を抑制できるダンパーを取り入れることで、バランスを整える構造となっています。

ダンパーの構造

スタンダードな油圧式のダンパーには、穴(オリファス)が開いたダンパーピストンが中にあります。

この穴は圧側の減衰機能を果たしています。
オイルが穴を通過する際に生じる抵抗が、減衰させるのです。
なお、穴の大きさが大きいほど減衰力が小さくなります。

また、ダンパー内部には空気や窒素ガスが入っています。
これは「キャビテーション」と呼ばれる気泡の発生現象を抑えるためです。

サスペンションのタイプ

フロントサスペンションとリアサスペンションには、それぞれ種類があります。
2つずつ種類があり、用いられるバイクやメリットが異なります。

フロントサスペンションのタイプ

フロントサスペンションのタイプは以下の2種類です。

1.正立フォーク
2.倒立フォーク

では、それぞれの特徴やメリットを解説していきます。

正立フォーク

原付から大型バイクまでバイクの種類問わず用いることができます。
倒立フォークとの見分け方は、サスペンションの下にダンパーが内蔵されているかどうかです。
もし、ダンパーが見られる場合は正立するフォークです。

メリットは、しなやかで軽やかな動きをすることとコスパがいいことなどが挙げられます。
しなやかで軽やかな動きということは、衝撃の吸収がよく、体への負担が少ないということです。

リーズナブルであるため、修理やカスタムなどで購入する際にコスパの良さを感じるでしょう。

倒立フォーク

倒立フォークは名前のとおり、正立フォークが倒立したような形状です。

正立フォークはサスペンションの下にダンパーが内蔵されている特徴があるのに対し、金属で作られた筒がメッキ加工のパイプの上にあるのが特徴になります。

メリットは、耐久性が高いことや大きなショックもしっかり吸収してくれることです。
走行中に発生する衝撃をダイレクトに受ける部品ですので、劣化の進みは早いでしょう。

倒立フォークは剛性に優れているため耐久性が高く、故障しにくい造りになっています。
また、大きなショックもしっかり吸収してくれるメリットもあり、ライダーの体のダメージや負荷を大きく軽減してくれるでしょう。

デメリットは、購入価格が高額な傾向があることです。

リアサスペンションのタイプ

リアサスペンションには、以下のタイプがあります。

・モノショック
・ツインショック

では、それぞれの特徴やメリットを解説していきます。

モノショック

サスペンションが1本のタイプです。
軽量化できるうえに、左右のうち片方のみに取り付けられるため、調整の手間がかかりません。

ツインショック

サスペンションが2本あるタイプです。
昔からあるタイプで、左右独立型となっています。

構造もシンプルであることから、価格はリーズナブルな傾向です。
手間はかかりますが、あまり慣れていない方でも整備や調整がしやすいため、バイク初心者の方にもおすすめでしょう。

モノサスとツインサスの違いについて

モノショック(モノサス)は、ツインショック(ツインサス)に比べて運動性能に優れているのが特徴です。
最近では、高性能のスポーツタイプのバイクに採用されることが当たり前になってきました。

乗り心地をよくする、走行性能をアップさせる、ホイールトラベルを増大させることを実現できます。

ツインサスは、見た目のオートバイらしさやかっこよさを追求したい方におすすめです。
アメリカンバイクやネイキッドバイクなど幅広いタイプのバイクに採用されています。
昔からあることもあり、オーソドックスなタイプです。

サスペンションの調整が必要な理由

サスペンションは必ずしも調整が必要というわけではありません。
しかし、以下のようなケースは調整が必要です。

・ライダーの体重が極端に軽量または重量
・重い荷物を積んだりタンデムしたりしたい
・衝撃が強く伝わる
・バイクのコーナリング性能が悪い

国内メーカーの製品は65kg~75kgを想定してセッティングされています。
そのため、これ以上にライダーの体重や積載量が軽いもしくは重たい場合は機能を最大限に発揮できません。

普通に走行していて路面からの衝撃を強く感じるケースは固めにセッティングされている可能性があります。

そのため、固さを弱める調整が必要です。
また、コーナリング性能が悪く感じる場合も固めにセッティングされている可能性があります。

サスペンションの主な調整方法と場面ごとの調整方法

サスペンションの主な調整方法と場面ごとの調整方法を解説していきます。

サスペンションの主な調整方法

サスペンションの主な調整方法を解説していきます。

1.サグを適正量に合わせる

サスペンションの調整スタート時は、まずサグを確認し適正量にします。
なお、全ストロークの1/3程度が適正とされています。

フロントを測定する場合はメジャーでフォークのインナーチューブを、リアはアクスルシャフトとシートカウルといったように基準点を2つ決め、その2点の距離を測定します。

2.プリロードの調整

次にプリロードを調整します。
以下のような場合以外は固さを強くしすぎています。

・シャコタカで突っ張った感じがある
・ハンドルの切れ込みが強い
・公道走行時に覚える違和感が大きくなる

反対に、弱すぎると以下のような症状が現れます。

・ブレーキをかけるとダンパーの沈みが強く底つきする
・乗り心地が柔らかくなりレバーの握り込みが難しくなる

調整後は、必ずテスト走行を実施しましょう。

3.サスペンションが伸びる際のスピードを調整

減衰を調整した結果、強すぎた場合は車体の跳ね上がりが強くなったり、挙動が重くなったりします。

反対に、弱すぎた場合はダンパーの効果を感じられずフワフワする感じがあったり、接地している感覚が薄かったりします。

4.サスペンションが縮む際のスピードを調整

圧側の減衰調整をした結果、強すぎた場合はタイヤがスライドしやすく危険を感じたり、ゴツゴツ感があったりします。

反対に、弱すぎた場合は踏ん張りがなくなったりします。

場面ごとの調整方法

場面ごとの調整方法を解説していきます。

ライダーの体重に合わせた調整

ライダーの体重に合わせて調整する場合はプリロードを調整します。
体重が軽すぎる場合は弱め、重すぎる場合は強めましょう。

荷物の積載の調整

荷物の積載に伴う調整ではプリロードを調整します。
重たい荷物を運搬する際は強めにしましょう。

タンデムする際の調整

タンデム走行ではバイクにかかる荷重が重たくなるため、プリロードを強めに調整してください。

路面からの衝撃を抑制する調整

走行していて路面からの衝撃が強いと感じる場合は、プリロードの調整を弱めます。

コーナリングが弱い場合の調整

コーナリングが弱いなと感じた場合は、プリロードを弱めにします。

ただし、海外メーカーである場合に有効であり、国内メーカーの場合は例外であることもあります。

原因がわからない場合はプロに依頼しましょう。

サスペンションの調整を行っても挙動がおかしい場合

サスペンションを調整したにもかかわらず、挙動がおかしいと感じるケースもあります。
そのような場合は、ダンパーの作動不良が考えられます。

セッティングや交換、オーバーホールしても改善されない場合は、プロに修理をお願いしてください。

まとめ

バイクのサスペンションは、見た目だけでなくバイクの乗り心地に直結します。
種類や調整によって大きくかわるため、カスタムする際や交換が必要になった際はよく検討しましょう。

チャンピオン76では、ハーレーダビッドソンをメインにさまざまな中古バイクを販売しております。

アフターサポートはもちろんカスタムのご相談なども承っています。
ご興味がある方は、ぜひご来店ください。

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