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バイク予備タンクの仕組みと使い方|容量と注意点

ツーリング中、突然エンジンが止まり「ガス欠かも?」と冷や汗をかいた経験はありませんか。
そんなライダーの強い味方が、バイクに備わる「予備タンク(リザーブタンク)」です。
本記事では、予備タンクの仕組みや容量・走行できる距離・使い方の注意点を徹底解説します。
さらに「最新バイクに予備タンクがない理由」まで深堀し、ガス欠対策として役立つ知識をまとめました。
知っておけば安心感が違う、バイク乗り必見の内容です。
目次
バイクの「予備タンク」の基本と仕組み
バイクの予備タンクは、ガソリン切れの危機を救う心強い仕組みです。
緊急時に残された燃料を活用し、ライダーを安全にガソリンスタンドまで導いてくれます。
予備タンクの基本や仕組みから、見ていきましょう。
予備タンクとは
バイクの予備タンクとは、燃料が尽きそうなときに頼りになる緊急用の仕組みです。
ガソリンが切れてもリザーブタンクに切り替えることで、残された燃料で一定距離を走ることができます。
予備タンクと言っても別のタンクが用意されているわけではなく、 ガソリンタンク内の構造を工夫することで、下部に残る燃料を利用できる仕組みになっています。
この機能は、燃料計がないキャブレター車を中心に搭載されてきました。
まさに、緊急時のライダーを支える安全装置といえるでしょう。
予備タンクの仕組み
予備タンクの仕組みとしては、ガソリンタンクの出口に設けられた2本のパイプを使い分けが肝です。
通常走行用のパイプは、タンクのやや高い位置から燃料を吸い上げます。
そのため油面の低下で供給が止まり、エンジンが停止するのです。
一方、リザーブタンク用のパイプはタンクの底近くに配置されています。
コックをRESに切り替えると、残った燃料を最後まで利用できる仕組みです。
例えるなら、途中まで差したストローと、底まで差したストローの違いに近いでしょう。
つまり、一つのタンクでメイン用と予備用を分ける合理的な構造なのです。
燃料コックの「ON」「OFF」「RES」「PRI」各ポジションの意味と使い方
燃料コックとは、キャブレター式バイクに多く採用されている仕組みで、タンクからキャブレターへ燃料を送る開閉バルブの役割を果たします。
コックには複数のポジションがあり、予備タンクの使用も、ポジションの変更で操作します。
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- ON(オン)
通常走行用のモード。メインタンクから燃料を供給します。
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- OFF(オフ)
燃料を完全に遮断するモード。タンクを外す時や長期保管時に使用します。
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- RES(リザーブ)
予備燃料を使用するモード。ガス欠の症状が出たら切り替えます。
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- PRI(プライマリー)
負圧式コックにのみある機能。エンジンが止まっていても燃料を強制的に流せるため、ガス欠後や長期未使用でキャブ内が空のときに便利です。
このように、燃料コックはシンプルながら重要な機構であり、使い分けを理解することで安心した走行につながります。
予備タンクで走る時の注意点
予備タンクを使用する際には、いくつかの点に注意が存在します。
リザーブタンクはあくまで緊急用であり、油断すると燃料切れに直結するためです。
給油後にコックをONへ戻さなければ、次にガス欠となったときに、予備のガソリンまで完全に使い切ってしまいます。
また、走行距離は限られているため、切り替え後は早めにスタンドを探す必要があります。
このように、正しい操作と意識がトラブルを防ぎ、安全なライディングにつながるのです。
予備タンクの容量と走行距離
いざというときの助けになるバイクの予備タンクですが、どれくらいの容量が入っているのでしょうか。
車種ごとに違いがあり、統一した容量があるわけではありませんが、一定の距離を走行できる程度の容量は確保されています。詳しく見ていきましょう。
予備タンクの容量
バイクの予備タンクは、一般的には1Lから4L程度です。
予備燃料で走れる距離は、長くても50km前後とされています。
この予備燃料は非常時にガソリンスタンドへ到達するための最低限のものです。
長距離の移動を想定した容量ではないため、リザーブタンクに切り替えた際は早めの給油が不可欠です。
車種による予備タンクの違い
バイクに搭載されている予備タンクの容量は、モデルごとに違いがあります。
例えば、ヤマハSR400は総容量12Lに対しリザーブタンクが2.2Lです。
セロー(2007年式)は9.8Lに対して2.2L、ゼファー400は15Lに対して3.2Lとなっています。
ドラッグスター1100(2007年式)は17L中4.5Lがリザーブタンクで、余裕ある設計です。
一方、ホンダCRM80のようにタンク自体が小さく、リザーブタンクも0.7Lしかない例外も存在します。
海外製の2ストバイクでは0.5Lしか確保されていないこともあり、山間部では不安が残ります。
自分のバイクの予備容量を知りたい場合は、取扱説明書やメーカーサイトを確認しておくと安心です。
予備タンク以外のガス欠対策
予備タンクは、ガス欠対策として有効な仕組みです。しかし理想としては、予備タンクを使うような事態に陥らず、燃料の管理がしっかりとできているのが理想です。
そこで、ここからは、簡単にできる予備タンク以外のガス欠対策をご紹介します。
「航続可能距離」を知っておく
ガス欠を防ぐためには、自分のバイクが現在の燃料でどのくらい走行できるかを知っておくことが有効です。
どれくらい走行できるかは「航続可能距離」と呼ばれ、燃料消費効率(WMTCモード値)×タンクの最大容量をもとに計算できます。
例えば、Honda CBR250RRの場合、WMTC燃費が27.4km/Lでタンク容量14Lなら、約380kmの走行が可能です。
ただし、実際の燃費は交通状況や走行方法によって変動します。
より正確に知りたい場合は、満タン法で普段の燃費を実測し、トリップメーターをリセットしながら給油タイミングを計画すると安心でしょう。
ガソリンスタンドの事前確認
ツーリング先でのガス欠を避けるためには、出発前にガソリンスタンドの位置や営業状況を調べておくことが重要です。
郊外のガソリンスタンドは定休日が設けられていたり、閉店してしまっていることもあり、給油が難しい場合があります。
また、地域によっては100km以上ガソリンスタンドがない場所も存在します。そのため、複数の給油ポイントを計画しておくことが大切です。
これらの準備で、ガス欠による不安を減らし、ツーリングをより快適に楽しむことができます。
最新バイクに予備タンクがない理由
ここまで予備タンクについて紹介してきましたが、最近のバイクにはそもそも、予備タンクの機能が存在していないことも珍しくありません。
なぜ、予備タンクの機能はなくなっていったのか、紹介します。
フューエルインジェクション(FI)方式の普及
最新バイクに予備タンクがない大きな理由として、フューエルインジェクション(FI)方式の普及があります。
フューエルインジェクション(FI)方式とは、エンジンの燃料噴射を電子制御で最適化し、燃焼効率や環境性能を向上させるシステムのことです。
この仕組みにより、キャブレター車にあったアナログな燃料コックやリザーブ機能は不要になりました。
つまり、FI車では燃料残量や走行可能距離をメーターや警告ランプで正確に把握できるため、物理的な予備タンクの必要性が薄れたのです。
燃料計と燃料警告灯の進化
燃料計と燃料警告灯の進化も、予備タンクが不要になった理由の一つです。
昔のバイクは、複雑なタンク形状のため正確な燃料残量を表示する技術が限られていました。そのためガス欠時の頼りとして、予備タンクが備わっていたのです。
しかし現代のバイクでは、燃料残量の減少に伴いランプが点灯したり、メーターに具体的な残量が表示されたりします。
今では、燃料計のマークが点滅すると自動的に「リザーブ燃料モード」に切り替わる車種も存在しています。
こうした進化により、ライダーはリアルタイムで燃料状況を確認でき、予備タンクの必要性が大幅に軽減されたのです。
まとめ
ここまで、予備タンクの仕組みや容量、注意点や最新バイクに予備タンクがない理由について紹介してきました。
まとめると以下の通りです。
- 予備タンクは緊急時の燃料確保に有効
- 容量は1〜4Lで走行距離は最大50kmほど
- 予備タンクの使用後、給油をした後は必ずRESからON戻すこと0
もっとも大切なのは「リザーブタンクは最後の手段である」という意識を持つことです。
自分のバイクに予備タンクがあるか確認し、容量や燃費を確認してみましょう。
バイクの予備タンクの仕組みや使い方を理解しておけば、ツーリング中のガス欠にも冷静に対処できます。
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