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6気筒搭載のバイクとは?2気筒や4気筒との違いやメリットとデメリットを紹介
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6気筒搭載のバイクとは?2気筒や4気筒との違いやメリットとデメリットを紹介

バイク 6気筒

バイクのエンジンには2気筒や4気筒など、さまざまなモデルが存在しますが、その中でも特に注目を集めるのが「6気筒エンジン」です。
では、2気筒や4気筒と6気筒では何が違うのでしょうか。

本記事では、6気筒エンジンの特徴を解説し、ほかのエンジンとの違いやメリット、デメリットを詳しく紹介していきます。
希少な6気筒バイクに興味を持っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

6気筒搭載のバイクとは?2気筒や4気筒の違い

6気筒搭載のバイクとは、エンジンの燃焼機関である筒が6つあるバイクのことです。
そのほかのバイクの種類に、「2気筒」や「4気筒」などがありますが、この筒の数が異なります。

ここでは、気筒とは何なのかや6気筒搭載バイクの魅力、加えて2気筒や4気筒との違いを紹介していきます。

そもそも気筒とは?

気筒とは、エンジンの燃焼に関わる金属製の筒のことで、別名「シリンダー」とも呼ばれます。
気筒は、数が多いほどエンジン出力が高くなるため、最高速度が速くなり、加えて排気量も増えます。

一般的な軽自動車や乗用車であれば、2気筒〜8気筒が主流ですが、バイクは2気筒〜4気筒が主流で、6気筒はあまり見られません。

6気筒搭載バイクはスピードと安定性が魅力

気筒数が多いほどエンジンのパワーが向上し、その結果、最高速度も上がります。

一般的なバイクは、2気筒〜4気筒エンジンが主流ですが、6気筒エンジン搭載のバイクはそれよりも速いスピードを発揮します。

さらに、気筒が多いとエンジンが1回転するたびに、燃焼が複数回行われるため、振動が減り、より安定した走行が可能になります。

6気筒バイクはそのスムーズさと安定性も大きな魅力です。

2気筒や4気筒バイクと異なる点は?

2気筒や4気筒バイクと大きく異なる点は、高速走行時の性能です。

気筒数が2つや4つの場合、1回転ごとの燃焼頻度が減るため、低速時のパワーは2気筒や4気筒の方が強くなります。

つまり、6気筒バイクは、低速時のパワーは2気筒や4気筒に劣りますが、高速時のパワーや安定性は高くなります。

気筒数による出力は配列によって異なる

エンジン出力は、基本的には気筒数によって決まりますが、気筒の配列によっても異なります。
気筒の配列の種類は、次のとおりです。

直列エンジン

直列エンジンは、すべてのシリンダーが同じ方向に一直線に配置されるシンプルな構造を持つエンジンです。

この配列は、複数の気筒を備えた場合でも比較的構造が簡単で、メンテナンスがしやすいというメリットがあります。

一方、気筒数が増加するとエンジン全体を長くする必要があり、クランクシャフトもそれに応じて長くなります。
そうなると「ねじり振動」と呼ばれる振動が発生しやすくなります。

しかし、直列6気筒エンジンになると、振動や騒音が少ないという特徴があるため、例外として安定したパフォーマンスが発揮可能です。

V型エンジン

V型エンジンは、シリンダーを左右対称にV字型に配置することで、コンパクトな設計を実現したエンジンです。

特に6気筒以上のエンジンで採用され、V6やV8、V12といった形式が一般的です。
そのため、スポーツカーや高級車で採用されることが多く、バイクに関しては大型バイクやクルーザータイプのバイクに採用されています。

V型エンジンは、クランクシャフトを短くでき、振動も抑えられるメリットがあります。

水平対向エンジン

水平対向エンジンは、シリンダーが左右に水平に配置されたエンジンで、V型エンジンを180度に広げたような形をしています。
ピストンが互いに向かい合うように動くことから、「ボクサーエンジン」とも呼ばれます。

水平対向エンジンは、振動が少なく、バイクの重心を低く保つことができるため、安定性が向上するところが特徴です。

しかし、製造コストが高いため、採用されているバイクは数えられるほどです。BMWは伝統的にボクサーツインエンジンのバイクを製造しています。

車であれば、主にスバルやポルシェのモデルで使用されています。

6気筒バイクのメリット・デメリット

6気筒搭載バイクは、スピードと安定性があるところが特徴ですが、そのほかにもメリットとデメリットがあります。
ここでは、6気筒バイクのメリットとデメリットを紹介していきます。

メリット

メリットは以下に紹介する3つです。

加速がスムーズでスピードも速い

同じ排気量でも気筒数が増えることで、各気筒の排気量が減少し、その結果、燃焼時に発生する力も弱くなります。
加えて、気筒数が増えるほど燃焼が起こる回数も増加します。

たとえば、2気筒や4気筒エンジンでは1回転ごとにそれぞれ2回、4回の燃焼が行われますが、6気筒では6回燃焼が起こります。

そのため、6気筒エンジンを搭載したバイクは、よりスムーズな加速ができ、より高い速度を出すことが可能です。

振動が小さい

気筒が増えることで、各気筒の排気量が減少し、燃焼時に発生する力も弱くなります。
そのため、発生する振動や音も小さくなります。

反対に、気筒数が少ないと、1つの気筒に対するパワーが大きくなるため、振動や音も大きくなる傾向にあります。

6気筒バイクであれば、気筒数が多い分類になるため、振動や音も小さくなります。

疲れにくく安定した走行ができる

6気筒エンジンは、スムーズな加速や速度、振動の低さから、安定してバイクを運転できます。

また、排気量が高いバイクも多く、長時間のツーリングでも体にかかる負担が軽減され、疲れにくいのが大きなメリットです。
また、エンジンのパワーが均等に伝わることで、なめらかで安定した走行が可能です。

デメリット

6気筒搭載バイクのデメリットは、次に紹介する4つです。

低回転時のパワーが弱い

6気筒バイクは、エンジンの回転数が増えることで、パワーは大きくなり最高速度は上がります。
しかし、エンジンの回転数が少ない低回転時は、1気筒あたりの排気量が少なくなるため、生じる力も弱くなります。

燃費が悪い

6気筒エンジンは、基本的に排気量が多いタイプに使用されます。

排気量が少ないタイプだと、1つの気筒に対する排気量も減ってしまうため、6気筒が持つ良さを発揮しきれません。

そのため、基本的には排気量の多いタイプに使用され、排気量が多いということは、それだけ燃費も悪くなります。

車体が重くなる

6気筒エンジンは、気筒数が増える分、当然使用するパーツの数も増加するため車体も重くなります。

2気筒や4気筒バイクと比べると、使用するパーツの数は2〜4倍となります。
車体が重くなるので、扱いやすさは悪くなってしまうでしょう。

車体代やメンテナンス代が高くなる

車体が重くなることと同様に、パーツ数が増える分、車体代やメンテナンス代も高くなります。

また、排気量が高いタイプとなるため、ガソリン代や車検代などの維持費も高くなります。

【現行モデル】6気筒エンジンを搭載したバイク

6気筒搭載した現行バイクは、現在数台しか販売されていません。

その中の4台をピックアップして紹介していきます。

【ホンダ】ゴールドウィング ツアー

ホンダの「ゴールドウィング ツアー」は、1970年代から進化し続けるフラッグシップバイクで、2018年に大幅なモデルチェンジを受けました。

1,833ccの水平対向6気筒エンジンを搭載し、126馬力と170Nmのトルクを発揮できます。
また、6速トランスミッションと7速DCTが選べ、18インチフロントホイールと16インチリアホイールで安定した走行が可能です。

標準装備の大容量トランクとサドルバッグに加え、「Apple Car Play」対応ナビゲーションも搭載し、快適なツーリングが楽しめます。

【BMW】K1600GTL

BMWの「K1600GTL」は、2011年に登場した並列6気筒エンジンを搭載したラグジュアリー・グランツーリスモバイクです。

1649ccのDOHC6気筒エンジンは滑らかな動力伝達を実現し、シャフトドライブと大型フルカウルが特徴です。
また、車両重量355kgながら、ハンドリングは軽快で、快適な乗車ポジションも魅力の1つ。

マイナーチェンジでは、2014年にLEDヘッドライト、2017年にはリバーススイッチとシフトアシストプロが追加され、2020年にはOption 719も搭載されました。

BMWの最上級モデルとして、高級感と快適性を兼ね備え、中高年ライダーに人気の1台です。

【BMW】K1600GT

BMWの「K1600GT」は、並列6気筒エンジンを搭載したスポーツツアラー型バイクで、2011年に登場しました。

160馬力を発揮し、低回転からの力強いトルクが特徴です。
GTLと異なり、トップケースを省略し、軽快でスポーティなデザインが採用されています。

最新モデルでは10.25インチのTFT液晶メーターや電子制御サスペンションが搭載され、高速ツーリングに最適な一台です。

【BMW】K1600B

BMWの「K1600B」は、2017年に登場したバガータイプのツーリングバイクで、6気筒エンジンを搭載しています。

1,649ccの並列6気筒エンジンは160馬力を発揮し、6速ミッションとシャフトドライブにより力強い走行性能を実現。
特にクイックシフターによるスムーズなシフト操作が特徴です。

足回りはデュオレバーサスペンションとパラレバー式リアサスを装備し、安定した走行が可能です。
2022年モデルではユーロ5対応やTFTカラー液晶メーターの採用など、よりアップデートされたモデルへと進化しています。

【過去モデル】6気筒エンジンを搭載したバイク

6気筒搭載モデルのバイクは、生産終了後も人気のあるバイクが存在します。

こちらも4つピックアップしてご紹介していきます。

ゴールドウイング GL1800【2001年~2022年】

「ゴールドウィング GL1800」は、2001年に登場した大型ツアラー型バイクで、前モデルから大幅な進化を遂げました。

アルミ製ツインチューブフレームを採用し、強固で軽量な設計を実現。
エンジンは1,832ccの水平対向6気筒で、燃料供給はキャブレターからフューエルインジェクションに変更され、環境性能と始動安定性が向上しています。

最高出力116馬力、最大トルク167Nmを発揮し、416kgの車両重量ながらも優れた走行性能を持ちます。
標準装備には電動リバースやABSが含まれ、快適なツーリングが可能です。

ワルキューレ ルーン【2004年式~2005年式】

「ワルキューレ ルーン」は、その圧倒的なサイズと独自のデザインで注目されるバイクです。
1995年のコンセプトモデル「ZODIA」を元にし、1800ccのエンジンを搭載しています。

368kgの車体には、ボトムリンク式フロントサスペンションやシームレス燃料タンク、クロームメッキパーツが特徴的。
これらの要素が一体となり、まるでアメ車のような迫力を生み出しています。

日本には数少ない輸出専用モデルで、その美しい仕上げと圧倒的な存在感はほかのバイクにはない特別な魅力を放っています。

K1600GTスポーツ【2014年式~2017年式】

「K1600GTスポーツ」は、ダイナミックな性能とスタイリングを兼ね備えたツーリングバイクです。
直列6気筒エンジンが160馬力を発揮し、最大トルク175Nmを誇ります。

主な装備品には、ブラック・グロス・ホイールやショート・ウインドシールド、パイピング付きスペシャル・シートなどが備えられており、スポーティな専用装備が特徴です。

カラーバリエーションには、サキール・オレンジ・メタリックを含む全2色が用意され、視覚的にも魅力的なモデルです。

CBX1000【1979年式~1982年式】

1978年に登場したホンダのCBX1000は、空冷6気筒エンジンを搭載した初の量販モデルで、当時のホンダ技術の集大成といえるバイクです。

排気量1,047ccのこのエンジンは、力強い走行性能と圧倒的な存在感を誇ります。
特に特徴的なのは、その巨大なインライン6エンジンとダイヤモンドフレームの設計で、247kgの軽量化を実現しています。

尽きることのないトルクと独自のスタイリングにより、CBX1000は今なお根強い人気を持ち、中古市場でも高値で取引されています。

まとめ

本記事では、6気筒搭載のバイクの魅力と特性について詳しく解説し、2気筒や4気筒エンジンとの違いについても比較していきました。

6気筒エンジンは、その滑らかな回転と高出力で、安定した走行とスピードが発揮できます。
一方で、重量や燃費、メンテナンス費用などのデメリットも存在します。

もし6気筒搭載バイクが気になったら、本記事で紹介したモデルに試乗してみることをおすすめします。
実際の走行感やフィーリングを自分の目で確かめることで、より具体的なイメージを持つことができるでしょう。